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「職場でカミングアウトできない」「同性パートナーを家族と認める制度がない」「SOGIハラスメント(Sexual Orientation and Gender Identityに関するハラスメント)を受けても相談先がわからない」――LGBTQ+(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・クィア、および多様な性のあり方を持つ人々の総称)当事者が職場で感じる困難は、調査データとして積み重なり続けています。こうした現状を変えようと、企業・団体が自主的にLGBTQ+施策の整備度合いを評価・認証する仕組みとして2016年に生まれたのが「PRIDE指標」です。
本記事では、PRIDE指標の5要素(P・R・I・D・E)と認定基準、誕生の背景、えるぼし・くるみんなど主要な職場認証制度との比較、2026年時点の普及状況と残された課題を体系的に解説します。人事・労務担当者として職場のダイバーシティ施策を整備したい方、就職先を選ぶ際にLGBTQ+への配慮を確認したい方、または自治体・教育機関でインクルージョン推進に関わる方に向けた内容です。

PRIDE指標とは何か|職場のLGBTQ+施策を評価する5つの要素
5要素(P・R・I・D・E)の内容
PRIDE指標は、一般社団法人work with Pride(ワーク・ウィズ・プライド)が2016年に策定した、企業・団体のLGBTQ+インクルージョン(包摂:多様な人々が排除されることなく社会や組織に参加できる状態)施策の整備度合いを測る評価指標です。指標名の各アルファベットは以下の5要素に対応しています。
- P(Policy:方針・宣言):性的指向(Sexual Orientation)と性自認(Gender Identity)に関する会社の基本方針・宣言の明文化、および社内規程への差別禁止条項の組み込みの有無を評価します。
- R(Representation:代理人・当事者参画):LGBTQ+施策を推進するための担当部署・責任者の設置、および当事者が参加できる社内ネットワーク(ERG:Employee Resource Group・従業員リソースグループ)の有無を評価します。
- I(Inspiration:啓発活動):経営層・管理職・全従業員を対象とした啓発研修や社内コミュニケーションの実施状況、プライド月間(6月)への参加・発信の有無を評価します。
- D(Development:人事制度・プログラム):同性パートナーを「配偶者」と同等に扱う慶弔休暇・慶弔見舞金・家族手当・育児休業取得資格の有無、性別移行(性自認に合わせて社会的に性別を変えていく過程)をサポートする人事制度・プログラムの整備状況を評価します。
- E(Engagement/Empowerment:社会貢献・渉外活動):取引先・業界団体・地域社会との連携、外部プライドイベントへの参画・スポンサーシップ、社外への情報発信などの社外活動の有無を評価します。
ゴールド・シルバー・ブロンズ認定の基準
申請企業・団体は所定の審査書類に自社の取り組みを記入し、work with Prideが審査を行います。認定区分は取り組みの達成状況に応じて3段階に分けられています。
| 認定区分 | 要件(5要素のうち充足数) | 特記事項 |
|---|---|---|
| ゴールド | P・R・I・D・E 全5要素を充足 | 複数年連続取得で「プラチナ」特別表彰あり |
| シルバー | 5要素のうち4要素以上を充足 | ゴールドへの継続的取り組みの中間ステップ |
| ブロンズ | 5要素のうち3要素以上を充足 | 2023年度から新設。着手段階の企業向け |
work with Prideとは|運営主体と設立背景
work with Prideは、日本における職場でのLGBTQ+インクルージョンを推進するプラットフォーム組織として2015年に設立されました。電通・日本IBM・野村ホールディングスなど大手企業のLGBTQ+アライ(Ally:当事者ではないが当事者の権利・包摂を積極的に支持・行動する人や姿勢)グループが中心となり、業種・規模を超えた連携組織として機能しています。PRIDE指標の審査・認定は毎年実施されており、政府機関とは独立した民間主導の認証制度という点が、後述するえるぼし・くるみんなどの行政認証と根本的に異なります。
PRIDE指標が誕生した背景|職場のSOGI課題と自主認証の意義
日本のLGBTQ+当事者が職場で直面する構造的困難
厚生労働省委託研究(2019年度)や民間調査機関の複数の調査では、LGBTQ+当事者の多くが職場で「カミングアウトできていない」と回答しています。その理由として「職場の雰囲気」「差別・偏見への不安」「アウティング(本人の同意なく性的指向・性自認を第三者に暴露する行為)のリスク」が上位を占めています。
制度的な困難としては、同性パートナーを「家族」と認める福利厚生制度の欠如、性別移行手続き中の特別休暇制度の不在、ハラスメント相談窓口でのSOGIに関する問題への対応能力不足などが指摘されてきました。法律婚制度の枠外に置かれた同性カップルは、育児休業・介護休業の取得対象となる「家族」の定義から外れる事業者も多く、制度設計上の空白が当事者の職業生活に実質的な不利益をもたらしていました。
自主認証として設計された理由と意義
PRIDE指標が「任意申請の民間認証」として設計された背景には、指標策定当時(2016年)、日本にLGBTQ+に特化した職場の法的義務が存在しなかったという事情があります。SOGIハラスメントが事業者の法的対応義務の対象となったのは、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(最終改正:令和7年法律第63号・2026年4月1日施行)第30条の2第1項(2026年10月1日以降は第31条第1項)に基づくパワーハラスメント防止措置義務化(大企業2020年施行・中小企業2022年施行)の後であり、同法の厚生労働省指針においてSOGIハラスメントが例示される嫌がらせ行為の一類型として明記されてからのことです。
法的規制の整備より先行する形で、企業が自発的に水準を高め、認証を通じて社外にコミットメントを示す仕組みを構築することにPRIDE指標の先駆的意義があります。
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2007年以降の主な法改正・新法
- 2019年・労働施策総合推進法改正(2020年大企業・2022年中小企業施行):同法第30条の2(2026年10月1日以降は第31条)によるパワーハラスメント防止措置義務化に伴い、厚生労働省告示「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」において、性的指向・性自認に関するハラスメント(SOGIハラスメント)が例示行為として明記されました。これにより、全事業者にSOGIハラスメント防止措置を講じる義務が課されました。
- 2023年・LGBT理解増進法成立・施行:正式名称「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」(令和5年法律第68号)が成立しました。同法第5条は事業者の努力義務として「雇用する労働者の理解の増進を図るよう努める」と定めており、PRIDE指標の5要素はこの努力義務の具体的実践内容として位置づけられています。ただし、同法は理念・努力義務にとどまり、差別禁止の明文規定を含みません。
- 2023年・性同一性障害特例法の手術要件に関する最高裁大法廷違憲判決:性別変更に外科的手術を要件とする「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(性同一性障害特例法)」第3条第1項第4号・第5号の規定が違憲と判断されました。この判決を受け、企業における性別移行サポート制度(PRIDE指標のD要素に関連)の重要性が一層注目されています。
- 2024年以降・自治体パートナーシップ制度の全国的拡大:パートナーシップ宣誓制度(同性カップル等がパートナー関係であることを自治体に届け出る制度)を導入する自治体は2026年現在で全都道府県をカバーする水準に近づいており、同制度を活用した企業の福利厚生設計が可能になっています。
議論の現在地
PRIDE指標の普及とLGBT理解増進法の成立を受け、企業のLGBTQ+施策をめぐる議論は「取り組むか・取り組まないか」から「どの水準まで実施するか」「実態を伴う取り組みとして機能しているか」へと移行しています。
推進側の立場からは、PRIDE指標の取得が人材採用・定着において競争優位になるとする分析が増えています。ESG投資の文脈でも、LGBTQ+インクルージョンは社会(S)の評価軸の一つとして機能しており、機関投資家からの開示要求が強まっています。また、内閣府「男女共同参画社会に関する意識調査(2023年版)」では20~40代を中心に「職場のLGBTQ+への配慮」を就職先選択の重要基準とする回答が増加しており、人材獲得競争においても差別化要素となりうることが示されています。
懸念・批判側の立場からは、「認証取得が目的化し、実態を伴わないレインボーウォッシング(外見上だけLGBTQ+支持を装う行為)に陥りやすい」という指摘が根強くあります。PRIDE指標の審査が企業の自己申告を基本とするため、書類上の達成と職場の実態が乖離していても外部から検証が困難であるという構造上の課題があります。また、LGBT理解増進法が「努力義務」にとどまり、差別禁止の明文規定を含まない点を問題視する立場からは、国際水準(CEDAW勧告・ILO条約190号等)と比較して日本の法的保護の水準は依然として低いとする評価があります。
残された課題
2026年時点において、以下の課題が未解決のまま残っています。
- 法的差別禁止規定の不在:LGBT理解増進法は努力義務にとどまり、性的指向・性自認を理由とした採用拒否・解雇・降格を明示的に禁じる条文が存在しません。包括的差別禁止法の制定を求める声は継続していますが、国会での法案化には至っていません。
- 中小企業への普及の停滞:PRIDE指標の認定企業は大企業・外資系企業・IT企業に集中しており、従業員数100人以下の中小企業への普及は限定的な水準にとどまっています。
- 公共調達・行政調達への組み込み:一部の自治体でPRIDE指標取得が調達条件の加点要素とされ始めていますが、国レベルでの公共調達基準への組み込みは議論段階にとどまっています。
- 実態検証メカニズムの欠如:自己申告を基本とする認証方式である以上、第三者検証・ヒアリング調査などを組み合わせた実態確認の仕組みを強化することが今後の制度的課題として挙げられています。
PRIDE指標と主要職場認証制度の比較
行政認証と民間認証の対照表
| 制度名 | 主管・運営 | 法的根拠 | 対象テーマ | 行政上の優遇 |
|---|---|---|---|---|
| PRIDE指標(ゴールド/シルバー/ブロンズ) | work with Pride(民間) | なし(民間任意認証) | LGBTQ+インクルージョン全般 | 一部自治体での調達加点あり(国レベル未整備) |
| えるぼし認定 | 厚生労働大臣(行政) | 女性活躍推進法 | 女性の職業生活における活躍推進 | 公共調達での加点・認定マーク使用権 |
| くるみん認定 | 厚生労働大臣(行政) | 次世代育成支援対策推進法 | 仕事と子育ての両立支援 | 税制優遇・公共調達での加点・認定マーク使用権 |
| ユースエール認定 | 厚生労働大臣(行政) | 若者雇用促進法 | 若者の雇用・育成・定着 | 公共調達での加点・認定マーク使用権 |
民間認証と公的認証の機能的差異
えるぼし・くるみんは法律を根拠とする行政認証であり、認定マークの使用権や公共調達における優遇措置など法的インセンティブが付与されています。これに対してPRIDE指標は純粋な民間認証であり、行政上の優遇措置は現時点では体系的に整備されていません。
ただし、両者には機能上の補完関係があります。えるぼしは「女性の活躍」を、くるみんは「育児支援」を対象とするものの、LGBTQ+当事者に特化した施策整備は対象外です。職場のダイバーシティ&インクルージョン(DE&I:Diversity, Equity and Inclusion)を包括的に推進しようとする企業にとって、PRIDE指標はえるぼし・くるみんでは評価されない領域をカバーする制度として機能しています。
PRIDE指標取得企業の現状|普及状況と業種別傾向
認定件数の推移(2016~2026年)
work with Prideの公表データによると、PRIDE指標ゴールド認定企業・団体数は2016年の約40件から2023年度には600件超へと拡大しました。シルバー・ブロンズを含めると2024年度の認定総数は800件を上回り、日本における職場LGBTQ+施策の広がりを示す指標の一つとなっています。ただし、日本の企業数全体から見れば認定企業はなお少数であり、「大企業の一部が先行している段階」という評価が一般的です。
業種別傾向と中小企業の参加課題
認定企業の業種別傾向を見ると、金融・保険・IT・通信・コンサルティング・外資系企業での取得が先行しています。これらの業種ではグローバル本社のダイバーシティ方針に沿った形でLGBTQ+施策が整備されるケースが多く、本社方針のローカライズとしてPRIDE指標申請が行われる傾向があります。一方、製造業・建設業・小売業・飲食業・医療介護分野での取得は相対的に少なく、業種間の格差が顕在化しています。
中小企業への普及が進まない要因としては、「専任の人事担当者がいない」「審査書類の作成コストが高い」「LGBTQ+当事者が社内にいないと誤認している(実際には可視化されていないだけである場合が多い)」などが報告されています。こうした課題への対応として、work with Prideは2023年にブロンズ認定を新設し、着手段階の組織も参加しやすい設計に改めました。
PRIDE指標に取り組む際の実務ポイント
ハラスメント相談窓口とアライシップ研修の整備
PRIDE指標のI(Inspiration:啓発活動)要素を充足するためには、全従業員を対象とした継続的な啓発が必要です。実務的には以下の取り組みが効果的とされています。
- SOGIハラスメントの定義・具体的行為例を明示した相談窓口の設置(既存のセクハラ・パワハラ窓口にSOGIを明示的に含める、または独立した窓口を設けるなど、事業者の判断による)
- 管理職向けアライシップ研修の実施(当事者から相談を受けた際の初期対応、誤った対応によるセカンドハラスメントの防止を含む)
- 全従業員向けのLGBTQ+基礎知識研修(eラーニング形式での実施が多い)
- プライド月間(毎年6月)を活用した社内啓発コンテンツの発信
アライシップ(Allyship:LGBTQ+当事者でない人が、当事者の権利・包摂を積極的に支持・行動する姿勢)を組織文化として浸透させることが、施策の形式的整備を超えた職場環境の実質的改善につながるとされています。
当事者参画型の制度設計とERGの活用
R(Representation:代理人・当事者参画)要素の充足には、当事者を含む社内LGBTQ+ネットワーク(ERG:Employee Resource Group)の設置が有効です。ERGが人事制度の設計・研修内容の策定・ハラスメント相談窓口の運用に参画することで、実態と乖離した形式的な整備を避けることができます。
D(Development:人事制度)要素では、同性パートナーを配偶者と同等に扱う就業規則・給与規程の改定が評価されます。自治体のパートナーシップ証明書を会社が家族関係の証明として認める方針を明文化することが、比較的低コストで着手できる実務的な起点の一つとなります。
LGBTQ+当事者が活用できる公的相談窓口
職場でのSOGIハラスメントや不当な扱いに関して、以下の公的相談窓口が利用できます。具体的な事案については、弁護士など専門家への相談をご検討ください。
- みんなの人権110番(法務省):電話 0570-003-110(平日8:30~17:15)。性的指向・性自認に関する差別・偏見・ハラスメントを含む人権問題全般の相談を受け付けています。
- 労働条件相談ほっとライン(厚生労働省):電話 0120-811-610(平日17:00~22:00、土日祝9:00~21:00)。職場での不当な扱いや労働条件に関する相談。
- 法テラス(日本司法支援センター):電話 0570-078374。経済的理由で弁護士費用を用意できない方への法律相談・費用立替制度が利用できます。
まとめ|PRIDE指標が示す日本の職場LGBTQ+環境の現在地と展望
PRIDE指標は2016年の策定から10年を経て、日本企業のLGBTQ+インクルージョン施策の整備水準を測る標準的な評価ツールとして定着しつつあります。民間主導の自主認証として始まったこの制度は、2023年のLGBT理解増進法成立、性同一性障害特例法手術要件への違憲判決、全国的なパートナーシップ宣誓制度の拡大という法的・制度的変化を追い風として、社会的な重要性を増しています。
一方で、法的差別禁止規定の不在、中小企業への普及の停滞、自己申告方式に伴うレインボーウォッシングのリスク、実態検証メカニズムの欠如という課題は依然として解消されていません。認証取得を「通過点」ではなく「終着点」と誤認することなく、当事者参画・管理職の意識変革・サプライチェーン全体への水平展開を継続することが、PRIDE指標が本来期待されている職場文化の実質的変革につながる鍵です。
包括的差別禁止法の立法論議や、公共調達基準へのLGBTQ+施策要件の組み込みといった制度的動向が今後の注目点となります。民間認証と法整備が相互に補完し合う形で、日本の職場LGBTQ+環境がさらなる底上げを果たしていくことが期待されています。
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よくある質問(FAQ)
Q1. PRIDE指標を取得すると、法的な優遇措置は受けられますか?
A. 現時点では、PRIDE指標は民間認証であり、えるぼし・くるみんのような法律に基づく行政認証とは異なります。国レベルでの公共調達優遇措置は2026年現在では体系的に整備されていませんが、一部の自治体では入札参加資格審査においてPRIDE指標ゴールド取得を加点要素とする事例が出始めています。ESG評価・採用ブランディング・取引先からの信頼向上という観点では、対外的な評価につながる場合があります。
Q2. 中小企業でもPRIDE指標に申請できますか?
A. 申請資格に企業規模の制限はなく、中小企業・非営利法人・自治体・大学なども申請・取得が可能です。2023年に新設されたブロンズ認定は、取り組みを始めたばかりの段階でも取得しやすい水準(5要素のうち3要素以上)に設定されています。審査書類の準備に不安がある場合は、work with Prideが提供するガイドラインや、都道府県の産業支援機関が実施するダイバーシティ支援プログラムを活用することが考えられます。
Q3. PRIDE指標とLGBT理解増進法はどのような関係がありますか?
A. 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(LGBT理解増進法、2023年施行)第5条は、事業者に「雇用する労働者の理解の増進を図るよう努める」という努力義務を課しています。PRIDE指標の5要素はまさにこの努力義務の具体的実践内容に対応しており、PRIDE指標への取り組みがLGBT理解増進法対応の一形態として位置づけられることがあります。ただし、PRIDE指標の取得が法的義務の履行を自動的に証明するものではありません。
Q4. SOGIハラスメントはどの法律で規制されていますか?
A. 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(労働施策総合推進法)第30条の2第1項(2026年10月1日以降は第31条第1項)に基づくパワーハラスメント防止措置義務化に伴い、厚生労働省の指針においてSOGIハラスメントが例示される嫌がらせ行為の一類型として明記されています。大企業は2020年4月、中小企業は2022年4月以降、全事業者に防止措置義務が課されています。
Q5. レインボーウォッシングとはどういう意味ですか?PRIDE指標取得との関係は?
A. レインボーウォッシングとは、実質的な取り組みを伴わないまま虹(レインボー)のシンボルを用いてLGBTQ+支持を表明し、ブランドイメージ向上だけを狙う行為を批判的に表現した言葉です。PRIDE指標は自己申告方式を基本とするため、書類上の達成と職場の実態が乖離するリスクが指摘されています。当事者が参加するERGを設置し、施策の設計・評価に当事者の視点を組み込むことが、形式的認証取得との差異化につながるとされています。
Q6. 企業がPRIDE指標取得をめざす際、まず何から始めればよいですか?
A. 最初のステップとして、既存の就業規則・ハラスメント防止規程に性的指向・性自認に基づく差別・ハラスメントを明示的に禁止する条項を追加することが挙げられます(P要素に相当)。次に、管理職向けの基礎研修を実施し(I要素)、現行の福利厚生制度で同性パートナーが適用範囲外となっている部分を確認・整理すること(D要素)が実務的な着手順として多く取られています。ブロンズ認定から段階的に取り組みを拡充していくアプローチが、中小企業では現実的とされています。
