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育児中の残業免除(所定外労働の制限)とは|育介法第16条の8の要件・申請と2025年改正ポイント【2026年版】

育児中の働き方に関する悩みのひとつが、「残業を断れるのか」という問題です。保育園の迎えがある、子どもが熱を出した、配偶者も同じく仕事が忙しい——そうした状況の中で毎日の残業を強いられると、就労継続そのものが難しくなります。延長保育にも時間と費用の限界があります。「残業ゼロで働ける権利」の有無は、子育てをしながら働き続けられるかどうかに直結する問題です。

育児・介護休業法(育介法)は、こうした状況を想定して「所定外労働の制限」制度を設けています。通称「残業免除」とも呼ばれるこの制度は、一定の要件を満たす労働者が請求すれば、事業主は所定労働時間を超える残業を命じることができません。

2025年4月1日の法改正により、この制度の対象年齢が大幅に拡大されました。従来は「3歳未満の子」を育てる労働者だけが対象でしたが、改正後は「小学校就学の始期に達するまでの子」を育てる全ての労働者が利用できるようになっています。小学校入学前、すなわち幼稚園・保育所・認定こども園に通う子どもの保護者全員が対象となる大きな変化です。

この記事では、所定外労働の制限の定義・要件・申請方法から、類似する「時間外労働の制限」「深夜業の制限」「時短勤務」との違い、そして2025年改正が生み出した変化と残された課題まで、体系的に解説します。育児中の働き方の権利を正しく把握したい方、企業の人事・労務担当者の方を主な対象とした内容です。

育児中の残業免除(所定外労働の制限)とは|育介法第16条の8の要件・申請と2025年改正ポイント【2026年版】 - 解説

目次

所定外労働の制限(残業免除)とは

育介法第16条の8が定める権利の概要

「所定外労働の制限」とは、育児・介護休業法(正式名称: 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)第16条の8が定める制度です。小学校就学の始期に達するまでの子を育てる労働者が請求した場合、事業主はその労働者に対して所定労働時間を超えて労働させてはならないとされています。

「所定外労働」とは、就業規則や雇用契約に定められた所定労働時間(いわゆる定時)を超えた時間外労働を指します。たとえば、就業規則の所定終業時刻が17時であれば、17時を1分でも超える業務命令は所定外労働にあたります。「所定労働時間を超えて労働させてはならない」という規定は、言い換えれば「定時超えの残業を命じることができない」ことを意味します。

この権利は労働者の「請求」によって発生するものです。請求しなければ自動的に保護が適用されるわけではないため、利用する意思がある場合は事業主に対して正式に請求する手続きが必要です。法令の全文は e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)でご確認いただけます。

対象となる労働者の要件

所定外労働の制限を請求できる労働者の要件は、次の通りです。

第一に、「小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者」であることが必要です。2025年4月1日改正後の現行要件です。改正前(2025年3月31日まで)は「3歳に満たない子を養育する労働者」とされていました。子どもの実際の年齢が小学校入学前(おおむね6歳未満)であれば、雇用形態にかかわらず要件を満たす可能性があります。

第二に、育介法施行規則が定める適用除外の要件に該当しないことが必要です。具体的には、継続雇用期間が一定未満の労働者(労使協定による除外)などが例外となりえます。適用除外の詳細な範囲は、事業場の労使協定の内容によって異なるため、就業規則または育児・介護休業規程を確認することが重要です。

請求できる期間と単位

所定外労働の制限は「制限期間」として一定期間を指定して請求します。一回の請求で設定できる制限期間は、1か月以上1年以内とされています。期間が終了した後も、子が小学校就学前であれば改めて請求することが可能です。

請求は、制限を開始しようとする日の1か月前までに行うことが原則です。これは事業主が業務の段取りを組み直す期間を確保するためのルールで、請求が遅れると制度利用の開始日がずれる場合があります。育児休業が終了する際や、復職のタイミングであらかじめ請求しておく方法が実務上は多く見られます。

2025年4月1日改正:対象が「3歳未満」から「小学校就学前」へ

改正の概要と施行日

2025年4月1日、育介法の改正(令和6年法律第42号に基づく段階施行)が施行され、所定外労働の制限の対象年齢が「3歳に満たない子」から「小学校就学の始期に達するまでの子」へと拡大されました。この改正は、仕事と育児の両立を阻む「小1の壁」問題への対応として位置付けられています。

「小1の壁」とは、子どもが小学校に入学する際に、保育所時代と比べて放課後の預け先が急減し、親(特に女性)が就労継続を断念せざるを得なくなる現象を指します。学童保育(放課後児童クラブ)の定員不足や開所時間の制約も背景にあります。所定外労働の制限の対象が小学校就学前まで延長されたことで、入学準備期から就学前の期間を通じて残業を断れる権利が法的に保障されることになりました。

改正前後の比較

項目 改正前(~2025年3月31日) 改正後(2025年4月1日~)
対象の子の年齢 3歳に満たない子 小学校就学の始期に達するまでの子(おおむね6歳未満)
保護が受けられる期間の目安 出生~3歳の誕生日前日まで 出生~小学校入学の前日まで
法令の根拠条文 育介法 第16条の8 育介法 第16条の8(改正後)
「3歳未満」という記述 正しい 誤り(2025年4月1日以降は条文と食い違う)

この改正により、従来は3歳の誕生日をもって所定外労働の制限が利用できなくなり、保育所から幼稚園・認定こども園へ移行する3歳以降も残業を求められていた状況が改善されました。育児中の就労継続を支える保護期間が、最大で約3年分延長されたことになります。

同時期に施行された関連改正

2025年4月1日には、育介法のその他の規定も同時に改正・施行されました。特に注目されるのが「育児休業取得状況の公表義務」の対象拡大です。育介法第22条の2に基づく公表義務は、従来「常時1,000人を超える労働者を雇用する事業主」が対象でしたが、この施行により「常時300人を超える労働者を雇用する事業主」へと対象が広がりました。

なお、同じ令和6年法律第42号の第二段階施行として、2025年10月1日には育介法第23条の3(柔軟な働き方を実現するための措置)が義務化されました。3歳から小学校就学前の子を育てる労働者を対象に、所定労働時間の短縮・フレックスタイム制・始業時刻等の変更・テレワーク・保育施設等の利用支援など5種類の選択肢から、事業主が2種以上を選択して提供する義務が新設されています。

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関連する就労制限制度との比較

所定外労働・時間外労働・深夜業の違い

育介法は、育児中の労働者を守るための就労制限制度として、「所定外労働の制限」以外にも「時間外労働の制限」と「深夜業の制限」を定めています。この3つは名称が似ており混同されやすいですが、保護の対象となる時間帯・上限値・計算基準がそれぞれ異なります。

「所定外労働の制限」(第16条の8)は、就業規則等に定められた所定労働時間(定時)を超える全ての労働を禁止するものです。定時が17時であれば、17時以降の労働は一切禁止されます。時間数の上限ではなく、定時を超えること自体が禁止されているため、「1分でも超えたら違反」という強力な保護です。

「時間外労働の制限」(第17条)は、労働基準法が定める法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超える部分について、1か月24時間・1年150時間という上限を設けるものです。所定労働時間が法定労働時間より短い職場(例: 所定7時間)では、定時を超えても法定時間内であれば時間外労働の制限の対象外となるケースもあります。

「深夜業の制限」(第19条)は、深夜時間帯(午後10時から翌日午前5時)の労働を制限するものです。交代制勤務や夜間・早朝業務のある職場で主に問題になります。

3制度の比較表

制度名 根拠条文 対象の子の年齢 制限の内容
所定外労働の制限(残業免除) 育介法 第16条の8 小学校就学前まで 所定労働時間を超える労働を禁止(時間数の上限なし・超えること自体が禁止)
時間外労働の制限 育介法 第17条 小学校就学前まで 法定時間を超える労働を月24時間・年150時間以内に制限
深夜業の制限 育介法 第19条 小学校就学前まで 午後10時~翌午前5時の深夜労働を制限

これらの制度は、必要に応じて組み合わせて利用することができます。たとえば所定外労働の制限を行使しながら、深夜業の制限も同時に請求するという形です。各制度の対象年齢の要件等については、e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/)で最新条文をご確認ください。

所定労働時間の短縮措置(時短勤務)との違い

育介法第23条は「所定労働時間の短縮措置」として、3歳未満の子を育てる労働者が申し出た場合、事業主は1日の所定労働時間を6時間とする措置(いわゆる時短勤務)を講じなければならないと定めています。

時短勤務(第23条)と所定外労働の制限(第16条の8)は、どちらも育児中の就労時間を保護する制度ですが、性質が異なります。時短勤務は所定労働時間そのものを短縮する制度であるのに対し、所定外労働の制限は「定められた時間を超えての就労を禁ずる」制度です。時短勤務中であっても、事業主が時短後の所定労働時間を超える残業を命じることは、所定外労働の制限によって禁じられています。

なお、2025年10月1日施行の第23条の3(柔軟な働き方を実現するための措置)は、3歳から小学校就学前の子を対象に、5種類の就労支援策から事業主が2種以上を選択・提供する義務を定めたものです。時短もその選択肢の一つですが、テレワーク・フレックスタイムなど複数の手段を組み合わせられる点が特徴です。詳細は「柔軟な働き方確保措置とは|育介法2025年改正で義務化した時短・テレワーク・フレックス活用」をご覧ください。

申請手続きと事業主の義務

申請の方法と必要な記載事項

所定外労働の制限の請求は、書面またはこれに準ずる方法(電子的方法を含む)で事業主に対して行います。請求書には、制限を開始する日と終了する日を明記します。請求は、制限開始予定日の1か月前までに行うことが原則とされています。

具体的な様式の書式は法令で特定の形式が定められているわけではなく、各事業場が独自に設けているか、厚生労働省が公表している参考様式を使用するのが一般的です。就業規則や育児・介護休業規程に別途定めがある場合は、その内容に従います。

申請を検討している場合は、まず会社の就業規則や育休規程を確認し、所定の様式がある場合はそれを使用してください。規程が不明な場合は、人事・労務部門への問い合わせが最初のステップです。

事業主の対応義務と例外

事業主は、要件を満たす労働者から所定外労働の制限の請求を受けた場合、これを認める義務があります。正当な理由なく拒否することは育介法違反となる可能性があります。

「業務の正常な運営を妨げる場合」は一般に拒否できる例外として解されていますが、単に業務が繁忙期である、人手が不足しているという理由だけでは足りないとされています。制度の趣旨が育児中の就労継続を法的に保障することにある以上、事業主側の拒否には相当程度の必要性が要求されると解されています。

具体的な事案での判断は個別の事情によって異なります。拒否された場合や対応に疑問がある場合は、後述の相談窓口への問い合わせを検討してください。

不利益取扱いの禁止

所定外労働の制限を請求したこと、または行使したことを理由とした解雇・降格・賞与カット・契約不更新などの不利益取扱いは、育介法の関連規定で禁止されています。制度を利用する意思を示しただけで不利益が生じる場合も同様です。

また、表面上は「業績評価」「残業実績の低さ」を理由としながら、実質的に制度利用を不利益とする評価制度の運用も問題となりえます。不利益と感じた場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談することを検討してください。

現代的論点|2026年時点の到達点

2007年以降の主な法改正・新法

育介法は、育児中の労働者を守る就労制限を段階的に拡充してきた法律です。所定外労働の制限制度は、数次の改正を経て現在の姿になっています。

2022年10月1日には、産後パパ育休(出生時育児休業)が新設されました(育介法第9条の2~第9条の5)。子の出生後8週間以内に最大4週間の休業を取得できる制度で、育児休業の対象が出生直後まで大幅に広がりました。

2025年4月1日には令和6年法律第42号の段階施行として、所定外労働の制限の対象が「3歳未満」から「小学校就学前」へ拡大されたほか、育児休業取得状況の公表義務(第22条の2)が300人超に拡大されました。

2025年10月1日には同法の第二段階施行として、柔軟な働き方を実現するための措置(第23条の3)が義務化されました。3歳から小学校就学前を対象とする新たな両立支援措置です。

議論の現在地

所定外労働の制限の対象拡大は、仕事と育児の両立を法的に支える措置として一定の評価を受けています。男性の育休取得率は、厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」(2026年7月31日公表)によれば50.9%(令和7年度)に達しており、女性の88.3%(同調査)との差は縮まりつつあります。男性も残業免除を積極的に活用することが、家庭内の育児分担のジェンダー平等に向けた実践的な一歩とされています。

一方で、制度を使いにくい職場環境を問題視する声があります。「上司や同僚の目が気になって請求できない」「制度を使うとマミートラックに乗せられる」という実態が指摘されており、法制度の整備だけでなく職場文化の変容が課題とされています。制度の存在を知らない労働者も少なくなく、事業主による周知義務の実効性も問われています。

賛否両論がある点として、所定外労働の制限を利用しない他の労働者への業務の偏りが挙げられます。育児中の従業員を支えるために、育児中でない従業員が残業を増やす形になる職場では、チーム全体の負担増加が生じるとの声もあります。根本的には、業務量そのものの適正化や、人員配置の改善が必要だという意見も多くあります。

残された課題

2025年の改正により対象年齢は小学校就学前まで拡大されましたが、小学校1年生以降の子を持つ労働者への同様の保護は現行法では定められていません。「小1の壁」を一定程度緩和する改正でしたが、小学校低学年期も子どもの帰宅が早く、また学童保育の定員問題も続いているため、「小4の壁」とも呼ばれる就労継続の困難は残ります。

また、育介法の就労制限制度は雇用労働者を主な対象としており、フリーランス・個人事業主・自営業者等への保護は限定的です。多様な働き方が広がる中で、雇用労働者以外の就業者への同様の制度整備は今後の課題として指摘されています。

さらに、制度を利用した場合の不利益取扱いの実態把握と是正も引き続き重要な課題です。数値目標として、第6次男女共同参画基本計画(令和8年3月13日閣議決定)では第一子出産前後の女性の継続就業率を2030年までに80%とする目標が掲げられており(現状: 69.5%・2021年)、所定外労働の制限の実効的な活用はその達成に向けた重要な要素のひとつです。

残業免除と賃金・評価への影響

残業代が出ないことは不利益取扱いにあたるか

所定外労働の制限を行使して残業をしない場合、残業代(時間外手当)は発生しません。これは違法でも不利益取扱いでもありません。所定外労働の制限は残業そのものを禁止する制度であるため、残業していない時間に残業代が支払われないのは論理的な帰結です。

ただし、残業しなかったことを理由として基本給や固定給を減額することは、別途不利益取扱いに該当する可能性があります。制度を正当に行使したことを理由とした賃金上の不利益は、育介法が禁ずる不利益取扱いにあたりえます。賃金の仕組みが複雑な場合は、具体的な事案について弁護士などの専門家への相談を検討してください。

査定・昇進への影響と法的保護

「残業しない社員の評価が下がる」という慣行は、現実の職場でも見られます。育介法は所定外労働の制限を行使したことを理由とした不利益取扱いを禁じています。しかし、「残業実績の少なさが評価基準に影響した」という形で実質的な不利益が生じるケースは、外形上の判断が難しい面があります。

厚生労働省のガイドラインでは、育児目的の就労制限の利用を実質的に不利益とするような評価制度の運用は問題があるとしています。不利益取扱いが疑われる場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)への相談が有効です。同局は法律に基づく調査・是正指導を行う権限を持っています。

制度利用とキャリア:マミートラック問題との関係

育児中の女性が残業免除や時短勤務を利用した結果、昇進コースから外れ、やりがいのある職務から外される状態を「マミートラック」と呼びます。育介法は不利益取扱いを禁じていますが、表面上は合理的に見える人事配置の形でキャリアが実質的に制約される問題は、法律だけでは解決しきれない難しさがあります。

「残業免除を利用することとキャリア継続の両立」は、制度的な権利行使と職場文化の変容の両輪が必要とされています。詳細は「マミートラックとは|育休復帰後のキャリア断絶・時短勤務の壁と法的対応」をご覧ください。

公的相談窓口

育介法に関する主な相談先

所定外労働の制限について事業主とトラブルが生じた場合、または制度の詳細について知りたい場合は、以下の公的窓口にご相談ください。

都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)
育介法に基づく均等・両立推進の相談窓口です。事業主による不利益取扱いの調査・是正指導を行っています。相談は無料で、匿名でも対応が可能です。
厚生労働省:都道府県労働局の連絡先一覧

法テラス(日本司法支援センター)
弁護士費用の立替制度や、専門家への相談案内を行っています。電話番号: 0570-078374(コールセンター)
法テラス 公式サイト

まとめ

所定外労働の制限の核心

育介法第16条の8が定める所定外労働の制限(残業免除)は、小学校就学前の子を育てる労働者が請求すれば、事業主は定時超えの残業を命じることができないという強力な権利です。2025年4月1日の改正により対象が「3歳未満」から「小学校就学前」へ拡大し、保護を受けられる期間が出生から最大6年程度に広がりました。

類似する制度として、時間外労働の制限(第17条:月24時間・年150時間)と深夜業の制限(第19条:午後10時~午前5時)があります。これらを組み合わせることで、育児中の就労継続をより確実なものにすることができます。

制度は権利の出発点

制度があっても職場文化が変わらなければ、権利は行使されにくいままです。「残業しないことへの周囲の目」「マミートラックへの懸念」「不利益取扱いへの不安」——こうした障壁を取り除くには、法制度の整備と並行して職場環境の変容が必要です。

事業主にとっても、所定外労働の制限の適切な運用は優秀な人材の確保・定着につながります。男性の育休取得率は令和7年度に50.9%(厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」・2026年7月31日公表)となっており、男性が育児に参画するための「残業を断る権利」の活用が改めて注目されています。

具体的な事案については、弁護士など専門家への相談をご検討ください。

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育児と仕事の両立、職場文化の変革について深く考えたい方には、こちらの書籍も参考になります。

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育児中の残業免除(所定外労働の制限)とは|育介法第16条の8の要件・申請と2025年改正ポイント【2026年版】 - まとめ

よくある質問(FAQ)

Q. 所定外労働の制限(残業免除)は、いつまで使えますか?
2025年4月1日以降は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育している間、繰り返し請求することができます。一回の請求で設定できる制限期間は1か月以上1年以内です。子が小学校に入学すれば対象外となります。
Q. パートタイムや有期雇用労働者でも請求できますか?
育介法は雇用形態を問わず、要件を満たす労働者に適用されます。パートタイムや有期契約労働者であっても、労使協定による適用除外の対象でなければ請求できます。詳細な要件は就業規則や雇用契約を確認するか、都道府県労働局への相談をご検討ください。
Q. 会社が「業務が忙しい」として拒否できますか?
単に業務が繁忙であるという理由だけでは、拒否は認められないと解されています。「業務の正常な運営を妨げる場合」という例外は厳格に解釈されており、事業主が安易に拒否することは育介法違反となる可能性があります。拒否された場合は、都道府県労働局への相談を検討してください。
Q. 残業免除を使うと査定が下がりますか?
所定外労働の制限を請求・行使したことを理由とした不利益取扱いは育介法の関連規定で禁止されています。ただし、実質的なキャリア制約(マミートラック)が生じる事例も報告されています。不利益と感じた場合は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談することを検討してください。
Q. 男性も所定外労働の制限を使えますか?
はい、使えます。育介法第16条の8は性別を問わず適用されます。小学校就学前の子を育てている男性労働者も、同じ要件・手続きで請求できます。男性が育児を理由に残業を断る権利を行使することは、ジェンダー平等な職場文化の実現にもつながります。
Q. 所定外労働の制限と時間外労働の制限の違いは何ですか?
所定外労働の制限(第16条の8)は、就業規則等に定められた所定労働時間(定時)を超える労働を禁止するもので、時間数に上限はなく「超えること自体が禁止」されます。時間外労働の制限(第17条)は、法定労働時間を超える部分を月24時間・年150時間以内に制限するものです。所定労働時間が法定時間より短い職場では、両者の適用範囲が異なります。

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