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職場における男女平等の実現は、法律が存在するだけで達成されるものではありません。企業や事業者が自らの姿勢と仕組みを変えてはじめて、社会全体の男女共同参画は前進します。男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)は、国や地方公共団体に対してだけでなく、企業などの「事業者」に対しても責務を明確に課しています。それが同法第6条です。
「職場のルールは個別の法律で決まっているから、基本法は企業に直接関係ない」——そう考えている方も多いかもしれません。しかし第6条は単なる法令遵守を超え、事業者が自発的に男女共同参画に取り組む姿勢の法的な根拠を与えています。2015年の女性活躍推進法、2022年の育児・介護休業法改正など、事業者に対する義務は年々具体化・強化されてきました。
この記事では、基本法第6条「事業者の責務」の条文内容とその立法の背景、関連法との体系的な関係、そして2026年時点での現代的な論点を整理します。人事担当者や管理職の方はもちろん、職場でのジェンダー平等に関心を持つすべての方に向けた解説です。

男女共同参画社会基本法 第6条「事業者の責務」とは
第6条の条文要旨
男女共同参画社会基本法(最終改正: 令和7年法律第80号・2026年4月1日施行)第6条は、次のとおり定めています。
事業者は、その事業活動に関し、男女共同参画社会の形成に寄与するように努めなければならない。
この一文は簡潔ながら、「すべての事業者が事業活動を通じて男女共同参画に寄与すること」を法的な努力義務として課しています。努力義務とは、違反しても直ちに罰則が科されるわけではありませんが、社会的な責任と行動規範として法的に位置づけられた義務です。基本法全体の中で第6条は、国(第4条)・地方公共団体(第5条)・国民(第7条)と並ぶ「責務規定」の一つを構成しています。
「事業者」とは誰を指すか
法律上の「事業者」とは、営利・非営利を問わず、事業を行う個人・法人を広く含む概念です。大企業はもちろん、中小企業、個人事業主、NPO法人、学校法人、医療法人なども含まれます。基本法第6条は従業員数や業種を限定していないため、規模を問わずすべての事業者に適用されると解釈されています。
一方、具体的な義務(情報公表・行動計画策定など)については、女性活躍推進法(第8条第1項・第13条)や育児・介護休業法など個別法が従業員数等の要件を定めており、基本法と個別法は役割を分担しています。
「寄与するように努める」の意味
第6条が「寄与するように努めなければならない」と定めていることの意義は、「努力のベクトルを法律が指定した」点にあります。つまり、事業者は法令に違反しないだけでは足りず、積極的に男女共同参画社会の形成に向けた取り組みを進める姿勢が求められます。この趣旨は、第4条(国の責務)・第5条(地方公共団体の責務)・第7条(国民の責務)と連動し、社会全体が協調して参画社会を形成するという法の基本設計を支えています。
第6条が設けられた立法の背景
1999年制定時の問題意識
男女共同参画社会基本法が制定された1999年当時、日本の職場には根深い男女格差が存在していました。管理職に占める女性の割合は10%未満で推移し、育児を理由とした女性の退職(いわゆるマミートラック化・退職強要)が横行していました。1985年に施行された男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)があったものの、その実効性は限定的で、募集・採用段階の性差別が改善されない実態が続いていました。
基本法第6条は、こうした実態を踏まえ、国・地方公共団体の施策だけでは変えられない職場の慣行を事業者自らが変革するよう求めるために設けられました。
職場における男女格差の実態(1990年代)
内閣府の調査によれば、1990年代の日本では女性の就業継続率が低く、第一子出産を機に約6割の女性が離職していました(M字カーブ問題)。女性の平均賃金は男性の約60%台にとどまり、コース別雇用管理制度のもとで総合職への女性採用が抑制される傾向がありました。このような構造的格差を変えるには、法令遵守を超えた事業者の自発的取り組みが不可欠という認識が、第6条の立法を後押ししました。
第6条と他の条文との関係
基本法は、第4条で国が「施策を総合的に策定し、実施する責務を有する」と定め、第5条で地方公共団体の同様の責務を規定しています。第6条の事業者責務は、国・地方公共団体の施策を補完するものとして位置づけられています。さらに第7条(国民の責務)は個人に男女共同参画への協力を求めており、公的主体(国・地方)→民間主体(事業者・国民)という重層的な責務構造が基本法の骨格をなしています。
事業者の責務の具体的な取り組み内容
職域における均等な機会の確保
基本法第6条の「事業活動」に関する寄与として、まず挙げられるのが採用・配置・昇進における均等機会の確保です。募集・採用で性別を理由に差別することは男女雇用機会均等法(最終改正: 令和7年法律第63号・2025年6月11日施行)第5条・第6条で禁止されていますが、基本法第6条はさらに進んで、「差別しない」だけでなく「積極的に均等参画を促進する」姿勢を事業者に求めています。単に法違反を避けるだけでなく、ポジティブアクション(積極的改善措置)を通じて格差を縮めることが、第6条の趣旨に沿った取り組みと考えられます。
仕事と家庭生活の両立支援
仕事と家庭生活の両立(ワーク・ライフ・バランス)を支援することは、第6条の核心的な内容の一つです。具体的には、育児休業・介護休業の取得を促進する職場環境の整備、育休後の円滑な職場復帰支援、所定外労働時間の削減などが含まれます。育児・介護休業法(平成3年法律第76号、最終改正: 令和6年法律第42号・2025年10月1日施行)はこれを具体化した個別法であり、男女ともに育休を取得しやすい環境整備を事業者に義務づけています。
意識改革と研修・啓発活動
法令遵守だけでなく、職場の文化・意識を変えることも第6条の趣旨に含まれます。ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別。生物学的性別=セックスと区別される概念)に関する研修、アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)の解消を目的とした啓発活動、ハラスメント防止のための教育訓練などがその具体例です。事業者は、管理職・経営層を含む全員を対象とした意識改革を継続的に行うことが期待されています。
| 取り組み領域 | 基本法第6条の趣旨 | 対応する個別法・制度 | 主な義務主体 |
|---|---|---|---|
| 採用・配置・昇進 | 均等な機会の確保 | 男女雇用機会均等法第5条・第6条 | すべての事業者 |
| 育児・介護との両立 | 仕事と家庭生活の調和支援 | 育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法 | すべての事業者(規模によって義務内容が異なる) |
| 女性の活躍推進 | 指導的地位への積極的登用 | 女性活躍推進法(101人以上は行動計画策定・公表義務) | 常用労働者101人以上の事業者 |
| ハラスメント防止 | 安全・尊厳ある職場環境の整備 | 男女雇用機会均等法第11条、労働施策総合推進法第30条の2(2026年10月1日以降は第31条) | すべての事業者 |
| 賃金格差の是正 | 同一価値労働同一賃金の実現 | パートタイム・有期雇用労働法第8条・第9条 | すべての事業者 |
| 意識改革・研修 | 職場文化の変革 | 基本法第6条(直接の根拠) | すべての事業者(努力義務) |
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職場のジェンダー平等に取り組む担当者・管理職向けの基本テキストとして、以下の書籍を参考にしてください。
📖 ジェンダーと法(第2版)三成美保ほか 編著(日本加除出版)
第6条と関連法令の体系的理解
女性活躍推進法(2015年)との関係
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法、平成27年法律第64号、最終改正: 令和7年法律第63号・2026年4月1日施行)は、基本法第6条の趣旨を制度化した代表的な個別法です。常用労働者数101人以上の事業者に対し、①女性の採用比率・管理職比率等の状況把握・課題分析、②行動計画の策定・届出・公表、③女性活躍に関する情報の公表(えるぼし認定制度との連動)を義務づけています。
2022年7月8日の省令改正(令和4年厚生労働省令第104号)では、常用労働者301人以上の事業者に対し、男女間賃金格差の数値公表が義務化されました。基本法第6条は「なぜ事業者が取り組むべきか」の根拠規範であり、女性活躍推進法は「何を・どのように取り組むか」を規定する関係にあります。
育児・介護休業法との関係
育児・介護休業法(最終改正: 令和6年法律第42号・2025年10月1日施行)は、2022年の改正で「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度を新設し、男性が子の出生直後に最大28日間の育児休業を取得できる仕組みを整えました。また、従業員1000人超の事業者には男性の育休取得率の公表が義務化されています。2025年4月施行の改正では、時短勤務・テレワーク・フレックスタイムなど「柔軟な働き方確保措置」の選択肢提示が事業者に義務づけられました。
これらの義務はいずれも、基本法第6条が示す「仕事と家庭生活の両立支援」の具体化であり、育休を取得しやすい職場文化の醸成は事業者の責務の核心的内容です。
男女雇用機会均等法・同一労働同一賃金との関係
男女雇用機会均等法(最終改正: 令和7年法律第63号・2025年6月11日施行)は、性別を理由とした差別的取り扱い(第5条・第6条)と間接差別(第7条。合理的理由のない一方の性に不利な条件の禁止)を禁止し、セクシュアルハラスメント防止措置(第11条)を事業者に義務づけています。パートタイム・有期雇用労働法(第8条・第9条)は、正規・非正規間の不合理な待遇差を禁じており、ジェンダーによる賃金格差是正にもつながります。基本法第6条はこれらの個別法の「共通の根拠規範」として機能し、法体系全体に一貫した方向性を与えています。
現代的論点|2026年時点の到達点
2007年以降の主な法改正・新法
基本法制定(1999年)以降、事業者に関わる関連法は大幅に強化されてきました。主要な動きを以下に整理します。
- 2007年: 育児・介護休業法改正(子の看護休暇制度の拡充、短時間勤務義務化の前段整備)
- 2015年: 女性活躍推進法制定(301人以上の事業者に行動計画策定・公表を義務化)
- 2019年: 女性活躍推進法改正(義務対象を101人以上に拡大)
- 2020年: パワーハラスメント防止法(労働施策総合推進法改正)施行(大企業)
- 2022年: 育児・介護休業法改正(産後パパ育休新設・育休取得状況の公表義務)、男女雇用機会均等法改正
- 2022年: 中小企業へのパワハラ防止法義務拡大
- 2022年: 女性活躍推進法の省令改正(男女間賃金格差の数値公表義務化・301人以上)
- 2024年: フリーランス保護法施行(発注事業者へのハラスメント防止措置義務を明記)
- 2025年: 育児・介護休業法改正施行(時短勤務・テレワーク等の柔軟な働き方確保措置の義務化)
この流れは、基本法第6条の「努力義務」をより具体的・強制的な義務へと段階的に変換するプロセスとも捉えられます。努力義務という規定が持つ「推進力」が、個別立法を積み重ねることで実効性を獲得してきた歴史です。
議論の現在地
「努力義務では実効性が低い」という指摘は、1999年の基本法制定当初から繰り返されてきました。2026年時点でも、この議論は継続しています。
事業者責任の強化を求める立場からは、「基本法第6条を真の義務規定(強制義務)に格上げすべき」「男女共同参画への取り組み状況を全事業者に公表させるべき」という意見が出されています。国連のCEDAW委員会(女性差別撤廃条約実施委員会)も、日本に対して民間部門における積極的措置の促進を繰り返し勧告してきました。
一方、「法令の過剰規制は中小企業の経営を圧迫する」「努力義務のまま自主的な取り組みを促すべき」という慎重論も根強く存在します。特に、行動計画策定・公表義務の対象をさらに拡大すべきかどうかについては、経済界と推進派の間で意見が分かれています。
また、2023年に義務化された「男女間賃金格差の公表制度」については、「ガラスの天井を可視化する効果がある」と評価する声と、「公表だけでは格差是正につながらない。是正計画の提出義務も必要」という批判が共存しています。
残された課題
2026年時点でも、以下の課題が未解決・進行中です。
- 中小企業への適用拡大: 女性活躍推進法の行動計画策定義務(101人以上)は中小企業の多くをカバーしておらず、大企業と中小企業の取り組み格差が広がっています。義務の段階的拡大を求める議論が続いています。
- 非正規雇用労働者への配慮: パートタイム・派遣・契約社員など非正規雇用者(統計上、女性比率が高い)への均等待遇の実現は道半ばです。育休取得率・ハラスメント相談窓口の整備・賃金格差是正のいずれも非正規雇用者への実施が遅れがちです。
- フリーランス・業務委託の保護: 雇用関係にない個人事業者・フリーランスはこれまでハラスメント防止義務の適用が限定的でした。2024年のフリーランス保護法施行でハラスメント防止措置義務が明記されましたが、実効性の評価は始まったばかりです。
- サプライチェーン全体でのジェンダー責任: 親会社・元請けの事業者が取引先・下請けにおけるジェンダー格差に対しても責任を負うべきかという「人権デュー・ディリジェンス」の議論が国際的に進展しており、日本の法制度はその対応が遅れているという指摘があります。
中小企業・非正規労働者と第6条の現実
大企業と中小企業の取り組み格差
女性活躍推進法に基づく行動計画の策定・公表状況を見ると、常用労働者301人以上の大企業では高い遵守率が確認されています。しかし、101人~300人規模の中規模企業では取り組みのばらつきが大きく、100人以下の小規模事業者には努力義務すら浸透しているとは言いがたい状況です。内閣府男女共同参画局が毎年発行する男女共同参画白書でも、企業規模別の取り組み格差が繰り返し指摘されています。
一方で、くるみん認定(次世代育成支援対策推進法)やえるぼし認定(女性活躍推進法)などの認定制度が中小企業の取り組み促進策として機能しており、認定取得をインセンティブとした自発的な改善が進んでいる事例もあります。
非正規雇用労働者への配慮義務
基本法第6条の「事業者の責務」は、正規雇用労働者だけを念頭に置いているわけではありません。しかし現実には、育休取得率・ハラスメント相談窓口の整備・賃金格差是正のいずれも、非正規雇用者(パート・アルバイト・有期契約等)に対する実施が遅れがちです。パートタイム・有期雇用労働法(第8条・第9条)は不合理な待遇差を禁じていますが、「均等待遇」か「均衡待遇」かの解釈・運用をめぐる課題が続いています。
フリーランス・業務委託との境界
近年、雇用によらない働き方(フリーランス、業務委託、ギグワーク)が拡大しています。これらの方々は労働基準法や育介法の適用を受けないため、基本法第6条の趣旨が届きにくい状況にありました。2024年11月施行の特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス保護法、令和5年法律第25号)第14条は、発注事業者にハラスメント防止措置を義務づけており、第6条の趣旨を雇用関係外にも延伸しようとする立法の方向性を示しています。
事業者として参考にできる公的支援・相談窓口
都道府県労働局・雇用環境・均等部(室)
男女雇用機会均等法・育児・介護休業法に関する事業者への相談・指導は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が担当しています。セクシュアルハラスメント、マタニティハラスメント(マタハラ)、男女差別的な採用・昇進など具体的な職場問題について、無料で相談を受け付けています。相談窓口は厚生労働省の公式ページから検索できます。
法テラス(日本司法支援センター)
職場での性差別・ハラスメントに遭った場合、労働者は法テラス(電話: 0570-078374)に相談することができます。収入や資産が一定以下の場合、弁護士費用の立替制度(審査あり)を利用できます。事業者側も、ハラスメント対応の法的な枠組みを確認するために法律専門家へ相談することが推奨されます。
内閣府男女共同参画局・都道府県男女共同参画センター
政策・制度に関する情報収集や、自社の男女共同参画推進計画の策定サポートについては、内閣府男女共同参画局(gender.go.jp)および各都道府県の男女共同参画センターが各種支援を提供しています。セミナー・研修の開催情報や事例集も掲載されており、事業者の自発的取り組みを後押しする資源として活用できます。
まとめ|第6条が示す事業者の役割と今後の動向
第6条が目指すもの
男女共同参画社会基本法第6条「事業者の責務」は、職場において事業者が自発的・積極的に男女共同参画を推進するという姿勢を法的に要請するものです。採用・配置・昇進の均等機会確保から、育児・介護との両立支援、ハラスメント防止、賃金格差是正に至るまで、多岐にわたる取り組みがこの一条文を根拠として展開されています。
個別法(女性活躍推進法・育介法・均等法等)は年々強化される方向にありますが、基本法第6条は「なぜ事業者がこれらに取り組むべきか」という規範的な根拠を与え続けています。法改正ごとに個別要件を確認することと並行して、第6条の趣旨——「事業活動を通じて男女共同参画社会の形成に寄与する」——を常に念頭に置くことが、持続的な取り組みの基盤となります。
今後の動向と注目ポイント
2026年以降に注目すべき動向として、①女性活躍推進法の対象企業範囲のさらなる拡大(常用労働者101人未満への延伸論議)、②男女間賃金格差公表制度の実効性評価(公表から是正計画の義務化へ進むか)、③フリーランス保護法の運用状況、④国際的な人権デュー・ディリジェンスの法制化(欧州企業持続可能性デュー・ディリジェンス指令の影響)が挙げられます。事業者は個別法の変更だけでなく、これらの大きな流れを把握した上で自社の男女共同参画推進計画を見直すことが求められています。
具体的な職場事案については、弁護士や社会保険労務士など専門家への相談をご検討ください。
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企業の男女共同参画推進・ハラスメント対策の実務に役立つ参考書として、以下もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 男女共同参画社会基本法第6条は罰則がありますか?
第6条は「努力義務」規定であり、それ自体に罰則はありません。ただし、第6条の趣旨を具体化した個別法(男女雇用機会均等法・育児・介護休業法等)には報告徴収・助言・指導・是正勧告・企業名公表といった行政上の措置が定められています。
Q2. 中小企業は第6条の対象外ですか?
いいえ。基本法第6条は従業員数の規定がなく、規模を問わずすべての事業者が対象です。ただし、女性活躍推進法の行動計画策定義務など個別法上の強制義務は、従業員数によって内容が異なります。100人以下の事業者は多くの強制義務の対象外ですが、基本法第6条の努力義務は適用されます。
Q3. フリーランスへの発注者(クライアント)も第6条の「事業者」に含まれますか?
基本法上の「事業者」には発注者も含まれると解釈されます。さらに2024年施行のフリーランス保護法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)第14条は、発注事業者にハラスメント防止措置を義務づけており、雇用関係のない働き方への責任も明文化されています。
Q4. 事業者が取り組みを怠った場合、労働者はどこに相談できますか?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が第一窓口です。セクシュアルハラスメントや性差別的取り扱いは均等法に基づく行政指導の対象となります。また、法テラス(0570-078374)で弁護士費用の立替制度を利用できる場合があります。
Q5. 「男女共同参画社会基本法の事業者責務」とESG・SDGsはどう関係しますか?
SDGs目標5(ジェンダー平等)やESG投資におけるSスコア(社会)の評価項目は、第6条が求める事業者の姿勢と重なります。上場企業には有価証券報告書でのジェンダー関連情報開示が求められるようになっており、基本法第6条の取り組みは投資家・ステークホルダーへの説明責任とも連動しています。

