離婚や再婚を経験した家庭で、「子どもの苗字はどうなるの?」と戸惑う方は少なくありません。日本の民法は「氏(うじ)」について詳細な規定を設けており、親が離婚しても子どもの氏は自動的には変わらず、変えるためには家庭裁判所への申立てが必要です。また、再婚によって親と子の氏がずれてしまい、手続きを踏まなければ子どもが継親と異なる苗字のまま生活し続けるケースも多く見られます。
さらに、2024年(令和6年)の民法改正によって2026年4月1日に施行された離婚後共同親権制度は、親権のあり方を大きく変えましたが、「親権」と「子の氏」は法律上まったく別の問題です。共同親権になっても子の氏の変更手続きは別途必要であり、この点は混同されやすいため、本記事では丁寧に整理します。
この記事では、民法が定める「子の氏」の基本ルールから、離婚・再婚・認知・養子縁組に伴う氏の変更手続きの流れ、そして子の氏問題が内包するジェンダー平等の課題と2026年時点の現代的論点までを、法令条文を参照しながら解説します。対象読者は、離婚・再婚を検討している方、家庭裁判所への申立てを考えている方、人事・法務担当者として従業員支援を担う方などです。
子の氏とは|民法が定める氏(苗字)の基本概念
「氏」と「名」の法律的な意味
日本の民法において、「氏(うじ)」とは家族の単位を表す呼称であり、「名(なまえ)」と合わさって「氏名」を構成します。氏は戸籍(こせき)に記載され、日常生活では「苗字(みょうじ)」「姓(せい)」とも呼ばれます。民法第750条では「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と規定しており、婚姻によって夫婦はいずれか一方の氏に統一されます。2026年時点では、夫婦が同一の氏を称することが婚姻の法律上の要件とされており、これが子の氏のあり方にも直接影響しています。なお、氏は本人の私生活上の権利として人格権(じんかくけん)の一部を構成するとの法的解釈もあり、最高裁判所の判例においても「氏は個人の同一性を示すもの」とされています。
婚姻中の子が取得する氏(民法第790条第1項)
婚姻中に生まれた子(嫡出子・ちゃくしゅつし)は、民法(最終改正: 令和8年法律第45号・2026年6月24日施行)第790条第1項の規定により、「父母の氏を称する」とされています。夫婦は同一の氏を称しているため、婚姻中の子は自動的に父母の共通の氏を取得します。特段の手続きは不要であり、出生届の提出のみで子の氏は確定します。この点は、欧米諸国のように父の氏・母の氏・両親の合成氏などから選べる国とは異なり、選択の余地がないことが日本の制度の特徴です。また、子の氏は戸籍に記載されるため、氏の変更は戸籍の変更(入籍・除籍)を伴います。
非嫡出子(婚外子)の氏と認知
婚姻関係にない男女から生まれた子(非嫡出子・ひちゃくしゅつし、または婚外子)は、民法第790条第2項の規定により、出生時点では「母の氏を称する」とされています。父から認知(にんち)を受けた場合でも、氏は自動的には変わりません。子の氏を父の氏に変更するためには、民法第791条の「子の氏の変更許可申立て」を家庭裁判所に対して行い、許可を得た上で市区町村役場への入籍届を提出する必要があります。なお、2013年(平成25年)の民法改正により、嫡出子と非嫡出子の相続分の区別が廃止され(民法第900条第4号改正)、非嫡出子にも嫡出子と同等の相続権が認められるようになりました。これは最高裁大法廷の違憲決定(平成25年9月4日)を受けた重要な改正です。
離婚後の子の氏|「親権」と「氏」は別の問題
離婚しても子の氏は自動的に変わらない
離婚後に一方の親が旧姓(婚姻前の氏)に戻っても、子どもの氏は自動的には変わりません。例えば、婚姻中に夫の氏(田中)を称していた妻が離婚後に旧姓(鈴木)に戻った場合でも、子どもは田中のままです。「母親が親権を持つのだから、子どもも母親と同じ苗字になるはず」と思われがちですが、親権と氏は法律上まったく別の問題です。子どもが母親と同じ苗字(鈴木)を名乗るためには、別途、氏の変更手続きを経る必要があります。この原則を知らないまま離婚手続きを進めてしまい、後から手続きの煩雑さに困るケースが少なくないとされています。なお、離婚後も婚姻中の氏を使い続けることを望む場合は、民法第767条第2項の規定に基づき、離婚後3か月以内に市区町村へ届け出ることで婚姻中の氏をそのまま称し続けることができます(「離婚の際に称していた氏を称する届」)。
子の氏の変更許可申立て(民法第791条)
子の氏を変更するためには、民法第791条の規定に基づき、家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」を行います。申立人は、子が15歳未満の場合は法定代理人(親権者)が行い、15歳以上の場合は子本人が申立人となります。申立先は、子の住所地を管轄する家庭裁判所です。申立てには収入印紙800円分と、戸籍謄本などの必要書類を添付します。審判が下りて許可が得られた後、10日以内に市区町村役場への入籍届を提出することで、子の氏が正式に変更されます。手続きの詳細は裁判所ウェブサイトまたは最寄りの家庭裁判所に問い合わせることができます。
離婚後共同親権と子の氏変更の関係
2024年(令和6年)の民法改正により、2026年4月1日から「離婚後共同親権」制度が施行されました。これにより、離婚後も父母が共同で親権を行使するケースが生まれましたが、共同親権になっても子の氏は自動的には変わりません。子の氏の変更には、引き続き民法第791条に基づく家庭裁判所への申立てが必要です。また、共同親権の場合、子の氏の変更は「子の利益のために急迫の事情」がある場合を除き、他方の親権者との協議または家庭裁判所の判断が必要となる可能性があります。DV(ドメスティック・バイオレンス)被害者が加害者の同意なく子の氏を変更するケースへの対応については、2026年時点でも実務上の運用が整理中であり、弁護士など専門家への相談が推奨されます。離婚後共同親権制度の詳細は「離婚後共同親権とは」も参照してください。
再婚した場合の子の氏|継親・養子縁組との関係
再婚後に親と子の氏がずれる問題
離婚後に単独親権者(たとえば母)が再婚した場合、母親は再婚相手の氏(または自分の氏)を名乗るようになりますが、子どもの氏はそのままです。たとえば、田中から鈴木に戻った母が山田と再婚して山田となった場合、子どもは田中のままです。このとき、子どもは山田(再婚した親)の苗字の家庭で、田中という苗字を使い続けることになります。学校や地域社会で家族と異なる苗字を名乗ることへの心理的負担が生じやすく、氏の統一を望む家庭も多くあります。こうした状況に対応するための手続きとして、継親と子どもの間で養子縁組を結ぶ方法があります。
普通養子縁組による氏の統一
継親(ままおや)と子どもが同じ氏を名乗るためには、継親と子どもの間で「普通養子縁組(ふつうようしえんぐみ)」を結ぶ方法があります。養子縁組が成立すると、子は養親(ようしん)の氏を称することになります(民法第810条)。普通養子縁組の届出は市区町村役場に行い、家庭裁判所の許可は基本的に不要です(ただし、子が15歳未満の場合は法定代理人が代わりに届け出ます)。ただし、普通養子縁組では実親との法的親子関係は継続するため、子は実親と養親の2組の親を持つことになります。相続権や扶養義務なども両方の親に対して生じる点を事前に確認しておくことが重要です。また、養子縁組には「離縁(りえん)」の制度もあり、離縁後は縁組前の氏に戻ります(民法第816条)。
特別養子縁組との違い
「特別養子縁組(とくべつようしえんぐみ)」は、普通養子縁組とは異なり、実親との法的な親族関係が終了するものです。家庭裁判所の審判によって認められ、原則として申立て時に子が15歳未満であること(一定の例外あり)などの要件があります。特別養子縁組が成立した場合、子は養親の氏を称し、戸籍上も実子と同様の記載となります。再婚家庭では特別養子縁組よりも普通養子縁組が多く利用されますが、実親との関係を法的に断ち切る必要があるケース(虐待・DV事案など)では特別養子縁組が選ばれることもあります。いずれの場合も、子の氏と戸籍への影響は大きく、専門家への相談を経た上での手続きが望まれます。
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離婚・再婚に伴う子の氏・戸籍の問題を法令から体系的に理解するには、以下の家族法テキストが参考になります。
子の氏が変わる主なケース一覧
| ケース | 子の氏の変化 | 必要な手続き | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| 婚姻中の出生(嫡出子) | 父母の共通氏を当然に取得 | 出生届のみ | 民法第790条第1項 |
| 婚外出生(非嫡出子) | 出生時は母の氏 | 出生届のみ | 民法第790条第2項 |
| 父が認知・父の氏への変更希望 | 手続きなしでは変わらない | 家裁への氏変更申立て+入籍届 | 民法第791条 |
| 親の離婚 | 変わらない(自動変更なし) | 変更希望なら家裁申立て+入籍届 | 民法第791条 |
| 親の再婚+普通養子縁組 | 養親の氏に変更 | 養子縁組届(市区町村) | 民法第810条 |
| 特別養子縁組の成立 | 養親の氏に変更・実親との縁組終了 | 家裁の審判+届出 | 民法第817条の2以下 |
| 成年(18歳)到達後1年以内の届出 | 縁組前の氏に戻ることが可能 | 届出のみ(家裁申立て不要) | 民法第791条第4項 |
現代的論点|2026年時点の到達点
2007年以降の主な法改正・新法
子の氏に関連する主な法改正と新法は以下のとおりです。
- 2013年(平成25年)民法改正: 最高裁大法廷による違憲決定(平成25年9月4日)を受け、非嫡出子の相続分を嫡出子と同等とする改正が行われました(民法第900条第4号削除)。「婚外子差別」と批判されてきた規定が廃止され、婚姻の有無に関わらず子の法的地位が一歩前進しました。
- 2022年(令和4年)成年年齢引き下げ: 民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられました。これに伴い、子の氏の変更申立てを子本人が行える年齢は15歳以上のまま維持されつつ、成年に達した後1年間は届出のみで縁組前の氏に戻れる規定(民法第791条第4項)との整合性が整備されました。
- 2024年(令和6年)民法改正・2026年施行: 離婚後共同親権制度の導入により、離婚後の親権のあり方が変わりました。子の氏変更手続きが共同親権者間の協議事項となりうる新たな実務的論点が生まれ、引き続き各家庭裁判所での運用が注目されています。
- 2024年(令和6年)DV防止法改正: 精神的暴力を保護命令対象に追加する改正が行われ(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)、DV被害者が共同親権下で子の氏変更手続きを進める際の支援体制の整備も求められるようになりました。
議論の現在地
「子の氏」問題は、日本の家族法制度全体のあり方と密接に結びついており、法学者・家族社会学者・弁護士の間で議論が続いています。
現行制度を支持する立場からは、「氏は家族の一体性を示すものであり、同一の氏が家族の絆を支える」という意見があります。氏の変更手続きは必要に応じて行えるため、制度上の柔軟性は確保されているという見解も示されています。
一方、制度の見直しを求める立場からは、次のような指摘があります。まず、子どもは誕生時に自分の意思で氏を選べません。次に、離婚後に手続きを踏まなければ親と子の氏がずれ続け、子どもへの心理的・社会的負担が生じます。さらに、婚姻時に女性が改氏するケースが9割超を占める現状では、離婚後に子の氏変更手続きを一方的に女性が担わされる構造が続いているとの批判もあります。また、共同親権下での氏変更手続きにおいて、DV被害者が加害者側の親権者の同意なく手続きを進められるかどうかについて、法整備が十分でないという懸念も示されています。
賛否両論の論点については、内閣府男女共同参画局の資料や法制審議会の答申を参照することが推奨されます。
残された課題
子の氏をめぐる課題は複数残されています。第一に、手続きの煩雑さとコストの問題です。家庭裁判所への申立てには書類準備・裁判所への出頭などが伴い、ひとり親家庭にとって時間的・経済的な負担となりうる場合があります。第二に、共同親権下での意思決定の困難さです。DV被害者が加害者側の親権者の同意を得ずに子の氏を変更するための法的手順は、2026年時点で実務上の整理が続いています。第三に、子ども自身の意思の反映です。15歳未満の子については親権者が申立てを行うため、子ども本人の意向が必ずしも手続きに反映されるとは限りません。子どもの権利条約(第12条)が示す「子どもの意見表明権」の観点から、年齢に応じた子の意見を聴取する手続きの充実が求められています。
子の氏問題とジェンダー平等|実態と国際比較
女性が改氏を余儀なくされやすい構造
内閣府の統計によれば、婚姻届における氏の変更は女性側が行うケースが約96%を占めており、婚姻中は夫の氏を名乗る夫婦が多数派です。離婚後、女性が旧姓(婚姻前の氏)に戻る場合、子どもの氏は夫(元夫)の氏のまま残ります。子どもと同じ苗字を名乗り続けることを望む場合は、「離婚の際に称していた氏を称する届」(民法第767条第2項)を離婚後3か月以内に提出することで対応できますが、子どもの氏変更の問題は別途残ります。こうした構造から、離婚後の氏の問題は女性に多くの手続き的・精神的負担を与えやすいとの指摘が専門家からなされています。特に、育児をしながら手続きをこなす必要があるひとり親家庭では、制度上の支援の充実が求められています。
子どもへの影響と子どもの権利
「子の氏(苗字)」は、子ども自身のアイデンティティの一部でもあります。国連子どもの権利条約(1989年採択、日本は1994年批准)は、第8条において子どもが「アイデンティティを保持する権利」を有すると規定しています。苗字の変更が子どもに与える心理的影響については、家族社会学・臨床心理学の分野で研究が進んでいます。特に、離婚後に複数回の氏変更(母の旧姓→再婚相手の氏など)を経験した子どもについては、学校での混乱や友人関係への影響が報告されており、子どもの視点に立った制度設計の重要性が指摘されています。2026年時点でも、子どもの最善の利益(child’s best interests)の観点から氏制度を再検討する必要性が学術的に議論されています。
諸外国における子の氏の扱い
欧米諸国では、子の氏について出生時に父母が選択できる制度を持つ国が多数あります。ドイツでは夫婦が別々の氏を名乗ることができ、子の氏は父母の合意で決定します。フランスも同様に、父の氏・母の氏・両親の氏を組み合わせた複合氏のいずれかを選ぶことができます。韓国では、従来の父系主義から改正が行われ(2005年民法改正)、父母の協議によって母の氏を子が名乗ることも認められています。スウェーデンでは、出生時に届出を行う際に父母が子の氏を自由に選択できる仕組みが整っています。日本の場合、婚姻中は夫婦同氏が法律上の要件であるため、子の氏の選択肢も実質的に一つです。こうした国際比較の観点から、日本の子の氏制度の見直しを求める意見が研究者の間で提起されています。
相談窓口
子の氏変更に関する相談窓口
子の氏の変更手続きや離婚・再婚に伴う戸籍問題について相談できる公的窓口を以下に示します。具体的な事案については、弁護士など専門家への相談をご検討ください。
- 法テラス(日本司法支援センター): 電話番号 0570-078374(平日9時~21時、土曜9時~17時)。経済的に余裕のない方への無料法律相談や弁護士費用立替制度があります。法テラス公式サイトでお近くの事務所を検索できます。
- 家庭裁判所: 子の氏の変更許可申立てを管轄する裁判所です。最寄りの家庭裁判所に問い合わせることができます(裁判所ウェブサイト参照)。書類の書き方や手続きの流れについて窓口で説明を受けることも可能です。
- 市区町村の法律相談窓口: 多くの自治体では弁護士による無料法律相談を定期的に実施しています。入籍届・養子縁組届などの戸籍手続きについては市区町村の戸籍担当課にも相談できます。
- DV相談ナビ(#8008): DV被害に関連して離婚・子の氏の変更を検討している方は、まず配偶者暴力相談支援センターに相談することが推奨されます。全国共通の短縮ダイヤル #8008(24時間対応)でお近くのセンターにつながります。
まとめ
子の氏をめぐる制度の整理
子の氏(苗字)は、婚姻・離婚・再婚・認知・養子縁組のそれぞれの場面で異なるルールに基づいて決まります。最も重要な点は、「離婚後に親の一方が旧姓に戻っても、子どもの氏は自動的には変わらない」という原則です。子の氏を変更するためには家庭裁判所への申立てという法的手続きが必要であり、知らないまま放置すると親と子の苗字が異なる状態が続きます。また、再婚時に継親と子どもの氏を統一するためには普通養子縁組などの手続きが必要です。
2026年以降の展望
2024年民法改正による離婚後共同親権制度の導入によって、子の氏変更申立てをめぐる実務がどのように運用されるかは、2026年以降も引き続き注目すべき動向です。特に、DV事案における保護命令制度との連携、子どもの意見表明権の手続きへの反映、そして氏変更手続きのデジタル化・簡素化については、今後の法整備が期待されています。子どもの福祉・アイデンティティ保護の観点から、子の氏制度は引き続き法学・社会学・行政の三方面から議論されると見られます。具体的な手続きに迷った際は、法テラスや家庭裁判所の窓口を活用することをお勧めします。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 離婚後、子どもの苗字はどうなりますか?
A. 離婚後も子どもの氏は自動的には変わりません。親権者が旧姓に戻った場合でも、子どもは婚姻中の氏を使い続けます。子どもの氏を変更するためには、住所地を管轄する家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」を行い、許可後に市区町村へ入籍届を提出する必要があります。
Q2. 子どもの氏を変えるにはどうすればよいですか?
A. 子が15歳未満の場合は親権者が、15歳以上の場合は子本人が申立人となり、住所地を管轄する家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」を行います。審判で許可が下りた後、10日以内に市区町村役場に入籍届を提出することで氏が変更されます。申立てには収入印紙800円と戸籍謄本などの書類が必要です。
Q3. 母親が再婚した場合、子どもの苗字は自動的に変わりますか?
A. 再婚しただけでは子どもの氏は変わりません。継親と子どもが同じ氏を名乗るためには、継親と子どもの間で普通養子縁組を結ぶ必要があります。養子縁組が成立すると、子は養親の氏を取得します(民法第810条)。養子縁組は市区町村役場への届出で行えます(子が15歳未満の場合は親権者が代わりに届け出ます)。
Q4. 子どもが成年(18歳)になった後に氏を変えることはできますか?
A. 子が成年に達した後1年以内であれば、家庭裁判所の許可なく、届出のみで「縁組前の氏」に戻ることができます(民法第791条第4項)。1年を過ぎた場合は、家庭裁判所への申立てが必要となります。なお、この規定は養子縁組によって氏が変わったケースなど一定の状況に適用されるものです。
Q5. 離婚後共同親権の場合、子の氏変更の手続きはどうなりますか?
A. 2026年施行の共同親権制度のもとでは、子の氏変更が「子の利益のために急迫の事情」に当たらない場合、他方の親権者との協議または家庭裁判所の判断が必要となる可能性があります。DV事案など同意取得が困難なケースについては、弁護士など専門家への相談が推奨されます。
Q6. 普通養子縁組が離縁になった場合、子どもの氏はどうなりますか?
A. 普通養子縁組が離縁になった場合、原則として縁組前の氏に戻ります(民法第816条)。ただし、縁組中に子が成年(18歳)に達していた場合は、離縁後も縁組中の氏を称することができます(民法第816条第2項)。具体的な事案については弁護士など専門家への相談をご検討ください。
