結婚という選択が、男女で大きく異なる所得への影響をもたらすことが、公的統計から繰り返し示されています。国税庁「民間給与実態統計調査」や厚生労働省「国民生活基礎調査」のデータを読み解くと、男性は婚姻によって所得が上昇する傾向がある一方、女性は婚姻後に就業率が低下し、特に離婚・死別によって単身・ひとり親世帯になると所得が大幅に下落するという非対称な構造が浮かび上がります。
この「婚姻と所得の非対称性」は、男女共同参画社会基本法が掲げる実質的な男女平等の実現を阻む構造的要因のひとつとして、政策立案の場でも注目されています。2026年現在、女性活躍推進法の改正や育児・介護休業法の累次改正が進められてきましたが、婚姻状況によって生じる所得格差の解消は依然として大きな課題として残されています。
本記事では、国税庁・厚生労働省・内閣府などが公表する統計データをもとに、未婚・既婚・ひとり親世帯における男女の所得格差の実態を整理します。企業の人事担当者、自治体で男女共同参画施策に携わる方、ひとり親家庭の支援に関わるソーシャルワーカー、そして結婚や離婚の経済的影響を把握したいすべての方に向けた解説です。

婚姻状況別所得統計とは|なぜ婚姻が男女で異なる影響を生むのか
「婚姻プレミアム」と「婚姻ペナルティ」の概念
経済学・社会学の研究領域では、婚姻が個人の所得に与える影響を「婚姻プレミアム(marriage premium)」と「婚姻ペナルティ(marriage penalty)」という概念で分析します。
婚姻プレミアムとは、婚姻によって所得が上昇する効果を指します。特に男性において、婚姻後に就業継続率が上がり、長時間労働に専念できる環境が整うことで賃金が上昇するという効果が、多くの国で確認されています。日本でも、国税庁の統計から、有配偶男性の平均給与が未婚男性を上回る傾向が読み取れます。
一方、婚姻ペナルティとは、婚姻によって所得が低下または伸び悩む効果を指します。日本では、女性が婚姻後に就業形態を変更したり、出産・育児を機に退職・非正規雇用へ移行したりすることで、所得が低下するケースが多く見られます。
この非対称性は、家事・育児の無償労働(アンペイドワーク)が女性に偏って分担されてきた社会的背景と密接に関連しています。
主要調査と統計の読み方
婚姻状況別の所得を把握するために活用できる主な公的統計は以下のとおりです。
| 調査名 | 所管 | 主な把握内容 | 公表頻度 |
|---|---|---|---|
| 民間給与実態統計調査 | 国税庁 | 給与所得者の給与・賞与(性別・勤続年数・業種別) | 毎年 |
| 国民生活基礎調査 | 厚生労働省 | 世帯類型別(母子・父子・核家族等)の所得 | 3年ごと大規模調査 |
| 全国ひとり親世帯等調査 | 厚生労働省 | ひとり親世帯の就労・所得・支援制度利用状況 | 5年ごと |
| 就業構造基本調査 | 総務省統計局 | 婚姻状況別・育児の有無別の就業率・所得分布 | 5年ごと |
| 男女共同参画白書 | 内閣府 | 上記各調査の加工・整理・経年比較 | 毎年 |
これらの統計は測定対象や定義が異なるため、単純比較には注意が必要です。「給与」は雇用者の賃金のみで自営業者・農業従事者は含まれません。一方「所得」は就労所得に加えて年金・社会保障給付なども含む場合があります。引用する際は必ず調査名と定義を確認してください。
日本の所得統計における婚姻状況の記録
日本の公的統計では、国勢調査(総務省)が全国民の婚姻状況(未婚・有配偶・死別・離別)を5年ごとに把握します。一方、所得や賃金については、国税庁や厚生労働省の統計でも婚姻状況別の詳細な集計が限定的であることが指摘されています。内閣府は2020年代から、EBPMの観点でジェンダー統計の整備強化を推進していますが、婚姻状況別の所得統計の整備は途上の段階にあります。
未婚・既婚別の男女所得データ
男性:婚姻による「所得プレミアム」の実態
国税庁「民間給与実態統計調査(令和5年分)」によると、男性の平均給与は563万円です。就業構造基本調査などの関連データを組み合わせると、有配偶男性の所得は未婚男性を上回る傾向が一貫して確認されています。
この差の背景として、以下の要因が挙げられています。
まず、雇用継続率の差異です。有配偶男性は職場への定着率が高く、昇進・昇給の機会を継続的に得やすいという傾向があります。次に、配偶者の家事・育児担当による就労集中です。女性が家事・育児を主に担うことで、男性が長時間労働に専念できる環境が生まれやすい構造があります。さらに、採用側の意識の問題もあります。「家族を養う責任がある」という固定的性別役割分担意識(ジェンダー規範)が管理職登用や賃上げ評価に影響してきた可能性も指摘されています。
ただし近年は、男性の育休取得率の上昇(令和7年度に50.9%へ到達)や共働き世帯の増加に伴い、こうした傾向は緩やかに変化しつつあります。
女性:婚姻後の就業変化と所得の推移
総務省「就業構造基本調査2022年(令和4年)」によると、25歳~44歳の女性の有業率は70%台後半まで上昇しており、女性の就業は着実に進んでいます。しかし、就業形態を見ると、有配偶女性に占める非正規雇用者の割合は依然として高く、未婚女性の正規雇用率と比べると大きな差があります。
婚姻後の就業変化のパターンとして、以下が挙げられます。
・第1子出産を機に退職し、育児期に再就業する「M字カーブ型」(近年は改善されているものの、再就業時は非正規が多い)
・育休取得後に職場復帰するが、時短勤務や配置転換で昇進機会が失われる「マミートラック型」
・婚姻後も就業を継続するものの、家事・育児の負担で残業・昇進意欲が抑制される「継続就業・抑制型」
これらの結果として、有配偶女性の平均給与は有配偶男性を大きく下回ることが多く、男女間賃金格差の主因のひとつとなっています。
未婚者の男女所得差
未婚者同士の男女比較では、所得格差は縮小する傾向があります。特に20代の未婚者では、男女の平均給与差は縮まっており、高等教育修了者に限れば差はさらに小さくなります。
ただし、30代以降になると、未婚者の間でも男女差が拡大する傾向があります。昇進・管理職への登用においてジェンダーバイアスが作用し、同等のスキルや経験を持つ男女間で処遇に差が生じているという構造的問題が背景にあると考えられます。
母子世帯・父子世帯の所得格差統計
母子世帯の平均所得と就労状況
厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査2021年」によると、母子世帯(母親と20歳未満の子どものみで構成される世帯)の就労年収の平均は約272万円です。
母子世帯の約86%は就業しており、そのうち正規雇用は約48%、パート・アルバイト等の非正規雇用は約38%です。正規雇用であっても、育児と仕事の両立から長時間労働が難しいケースも多く、年収が抑制される傾向があります。
また、厚生労働省「国民生活基礎調査2022年(令和4年)」によると、児童のいる世帯全体の平均所得が約812万円(2022年調査)であるのに対し、「母子世帯」を含む「女性の親のみの世帯」の所得は著しく低い水準にあることが示されています。
子どもの貧困との関連も重大です。厚生労働省の推計では、ひとり親世帯の子どもの相対的貧困率は約44%(2022年)と、全体の子どもの貧困率(約11%)を大きく上回ります。
父子世帯との比較データ
同じ「全国ひとり親世帯等調査2021年」によると、父子世帯の就労年収の平均は約518万円であり、母子世帯(272万円)の約1.9倍です。
父子世帯の正規雇用率は約69%と、母子世帯の約48%より高く、就業継続率も高い傾向があります。この差は、男性が婚姻中から有利な就業条件(正規・フルタイム)を維持しやすいこと、および離婚後も就業継続しやすい構造を反映しています。
ただし、父子世帯の数は母子世帯の約10分の1程度(2021年調査で母子世帯約119万世帯、父子世帯約15万世帯)と少なく、個人差も大きいことを念頭に置く必要があります。
相対的貧困率とひとり親家庭
日本の相対的貧困率(可処分所得の中央値の半分以下の所得水準)は約15%(2022年厚生労働省推計)ですが、ひとり親家庭では約44%と突出して高くなっています。
OECDの国際比較データでも、日本のひとり親世帯の貧困率はOECD加盟国の中で高い水準に位置していることが示されています。母子世帯に限れば、OECD平均を大幅に上回る貧困率となっており、婚姻状況の変化(離婚・死別)が女性の経済的地位を大きく変動させる日本特有の構造が浮かび上がります。
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現代的論点|2026年時点の到達点
2007年以降の主な法改正・新法
2007年以降、婚姻状況別の所得格差に関連する法令の整備は以下のように進んできました。
・育児・介護休業法(最終改正: 令和6年法律第42号・2025年10月1日施行)
産後パパ育休制度の創設(2022年10月)、育休取得状況の公表義務の拡大(2023年4月)、柔軟な働き方確保措置の義務化(2025年4月)など、男女ともに育児休業を取得しやすい環境整備が段階的に進んでいます。2025年改正では、子の看護等休暇の対象年齢拡大(第何条第何項については施行規則)も実施されました。
・女性活躍推進法(最終改正: 令和7年法律第63号・2026年4月1日施行、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律)
2022年の改正により、一般事業主行動計画の策定・公表義務が常時雇用労働者101人以上の企業に拡大されました。男女の賃金格差の開示義務(第20条に基づく省令)が導入され、企業ごとの賃金格差の「見える化」が進んでいます。
・配偶者控除の見直し議論
「103万円の壁」「150万円の壁」と呼ばれる配偶者控除・配偶者特別控除の収入制限は、女性の就業抑制につながるとして長年見直しが求められてきました。2024年末の税制改正で基礎控除の引き上げが議論され、2025年以降も段階的な見直しが続いています。
・児童扶養手当法改正(児童扶養手当法)
ひとり親家庭の所得保障として機能する児童扶養手当は、2024年の改正で第2子以降の加算額が増額されました。また支払い回数の見直し(年3回→年6回)により、受給者の家計管理が改善される方向で施行されています。
・養育費履行確保の強化(民法・家事事件手続法改正、2024年施行)
2024年の民法改正(民法第766条等)では、離婚時の養育費に関する取り決めを促進するため、協議離婚の際の取り決め様式の整備が進められました。養育費の不払い問題は母子世帯の所得水準に直結する問題であり、強制執行手続きの活用促進とともに継続的な課題となっています。
議論の現在地
婚姻状況別の所得格差をめぐっては、複数の論点で賛否を含む議論が続いています。
「配偶者控除廃止」論と「家族支援維持」論の対立
配偶者控除(所得税法第83条)は、有配偶者の税負担を軽減する制度ですが、女性の就業抑制につながるとして廃止・縮小を求める意見があります。一方、「専業主婦家庭への課税増は女性の経済的自立を損なう」「育児・介護を担うために就業を控える家庭への不当な不利益」とする反論もあります。2026年時点では抜本的な廃止には至らず、控除の段階的縮小と基礎控除の拡充を組み合わせる方向で議論が継続しています。
「ひとり親支援拡充」と「財源確保」の難題
母子世帯の貧困率の高さは国際的にも問題視されており、児童扶養手当の拡充や養育費強制徴収の制度化を求める声が強まっています。これに対し、財源確保や行政コストの増大を懸念する意見もあり、給付水準の引き上げペースは限定的です。
企業の賃金公表義務と婚姻状況別データの開示
2022年の女性活躍推進法改正による男女賃金格差の開示義務は、主に「全労働者」「正規雇用労働者」「非正規雇用労働者」の男女別賃金格差を求めるものです。婚姻状況別の賃金データの開示は義務化されておらず、政策評価に必要なデータが収集しにくいという統計整備上の課題が残されています。
残された課題
婚姻状況別所得格差をめぐる主な未解決の課題は以下のとおりです。
第一に、無償労働の評価と再分配の問題です。家事・育児・介護等の無償ケア労働を女性が主に担う構造が変わらない限り、婚姻状況による所得の非対称性は解消されません。男性の育休取得率は改善されつつありますが、家事分担の実態変化は緩慢です。
第二に、養育費の不払い問題です。母子世帯の所得水準を直接引き下げる要因として、養育費の未払い・不払いがあります。厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査2021年」によると、養育費を受け取っている母子世帯は約28%にとどまります。法的強制手段の充実が求められていますが、実効性の確保は課題として残ります。
第三に、非婚シングルマザーへの支援です。未婚のまま子を持つシングルマザー(非婚母子世帯)は、婚姻歴のある離別母子世帯よりも支援が届きにくいケースがあります。住民税非課税措置や児童扶養手当の適用基準において、婚姻歴の有無による差異が問題視されてきました。
第四に、婚姻状況別統計の精緻化です。現状の公的統計は婚姻状況別の所得分布を詳細に把握しにくい設計になっており、政策の効果測定に必要なデータが不足しています。ジェンダー統計の国際基準(UN Women推奨の測定指標)への対応が求められています。
婚姻状況・世帯類型別の所得比較
| 区分 | 主な就労年収(概算) | 正規雇用割合(概算) | 出典・調査年 |
|---|---|---|---|
| 男性全体(雇用者) | 563万円 | 約75% | 国税庁・就業構造基本調査2022 |
| 女性全体(雇用者) | 314万円 | 約44% | 国税庁・就業構造基本調査2022 |
| 母子世帯(母の就労収入) | 272万円 | 約48% | 全国ひとり親世帯等調査2021 |
| 父子世帯(父の就労収入) | 518万円 | 約69% | 全国ひとり親世帯等調査2021 |
| 母子世帯(養育費含む世帯収入) | 373万円 | ― | 国民生活基礎調査2022相当 |
| 児童のいる世帯平均(全世帯) | 812万円 | ― | 国民生活基礎調査2022 |
※数値は各調査の公表値を参照したものであり、調査対象・集計方法の差異があります。「就労年収」と「世帯所得」は定義が異なります。各原資料を必ず確認してください。
表から読み取れる主な点は以下のとおりです。まず男女の全体平均に249万円の格差があること、次に母子世帯の母の就労収入(272万円)は女性全体の平均(314万円)よりもさらに低いこと、そして父子世帯の父の就労収入(518万円)と母子世帯(272万円)の差が約246万円に達することです。
婚姻状況別所得格差が生まれる構造的要因
「M字カーブ」と女性の就業変化
日本の女性就業率を年齢別に見ると、かつては20代後半~30代前半に谷が生まれる「M字カーブ」が顕著でした。これは、婚姻・出産を機に退職し、育児終了後に再就業するパターンを反映したものです。
2020年代に入り、M字カーブは大幅に改善され、L字カーブ(正規就業率が年齢とともに回復しない)という新たな課題が浮上しています。育児期を経て再就業した女性の多くが非正規雇用にとどまるため、就業率は回復しても所得は十分に回復しない状況が続いています。
非正規雇用比率と婚姻状況の関連
総務省「就業構造基本調査2022年」のデータを分析すると、有配偶女性の非正規雇用比率は、未婚女性よりも高い傾向があります。特に第1子出産後に非正規雇用へ移行し、その後も非正規のまま就業を継続するケースが多く見られます。
非正規雇用は正規雇用と比べて時給・月収が低いだけでなく、賞与・昇給・退職金・企業年金などの処遇でも格差が生じます。また、雇用の安定性も低く、景気変動時に雇用を失いやすいという脆弱性もあります。
賃金格差の累積と将来格差
婚姻状況による所得格差は、現在時点の収入差にとどまらず、将来の年金受給額にも影響します。現役期の収入が低ければ、厚生年金の受給額も低くなります。第3号被保険者(専業主婦・主夫)期間が長ければ、基礎年金のみの受給となり、老後の経済的自立がより困難になります。
内閣府の推計では、女性の生涯収入の中央値は男性の中央値を大きく下回っており、この差は婚姻後の就業変化によって拡大する傾向があります。婚姻状況の変化(特に離婚や配偶者の早期死亡)は、女性の老後の経済的脆弱性をさらに高めるリスク要因となります。
男女共同参画政策と婚姻状況別所得格差への取り組み
女性活躍推進法の婚姻状況別効果
女性活躍推進法(女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、最終改正: 令和7年法律第63号・2026年4月1日施行)は、企業に対して女性の活躍状況の把握・目標設定・行動計画策定・情報公表を義務付けています。
男女の賃金の額の差異の情報公表義務(2022年7月8日から常時雇用301人以上、令和7年法律第63号により2026年4月1日から101人以上へ拡大)は、婚姻・育児状況による就業変化を含む構造的格差の「見える化」に寄与しています。ただし、公表された賃金格差データを婚姻状況別にさらに細分化した分析は企業ごとの任意であり、政策立案に必要な詳細データの蓄積はこれからの段階にあります。
第6次男女共同参画基本計画は令和8年3月13日に閣議決定されており、ひとり親家庭を含む経済的困難を抱える女性への支援の扱いは計画本文(第2部 政策編)で確認できます。
ひとり親支援制度の現状
ひとり親家庭への公的支援制度として、2026年現在、主に以下のものが整備されています。
児童扶養手当(児童扶養手当法)は、ひとり親家庭の所得保障の中核です。2024年改正により、第2子以降の加算額が増額され、支払いが年6回に変更されました(第3条等に基づく政令)。受給資格は所得制限があり、自治体によって細部が異なります。
ひとり親家庭等医療費助成制度は、各都道府県・政令市が条例で定める独自の医療費支援です。医療費の自己負担を軽減することで、母子世帯の経済的負担を和らげます。
高等職業訓練促進給付金は、看護師・保育士・介護福祉士等の資格取得を目指すひとり親を支援する制度で、就業訓練中の生活費の一部を給付します。母子世帯の正規雇用への移行を促進する効果が期待されています。
ただし、これらの制度は「婚姻解消後(離婚・死別)のひとり親」を対象としており、非婚シングルマザーや事実婚(内縁)解消後のひとり親が制度の狭間に陥るケースもあります。支援の網の目を細かくすることが課題として指摘されています。
相談窓口・まとめ
公的相談窓口
婚姻状況や所得に関する問題で困ったときは、以下の公的相談窓口を活用してください。
配偶者暴力相談支援センター(DV相談)
DV(ドメスティック・バイオレンス)が離婚・ひとり親状況の背景にある場合は、まず安全を確保することが最優先です。各都道府県に設置された配偶者暴力相談支援センターで、一時保護・法的手続き支援・就労支援等について相談できます。DV相談ナビ(#8008)に電話すると、最寄りの相談窓口につながります。
法テラス(日本司法支援センター)
電話番号: 0570-078374(サポートダイヤル)
養育費の取り決め・強制執行、財産分与、ひとり親家庭への支援制度など、法律問題全般について弁護士・司法書士への相談につなぐ窓口です。収入が一定水準以下の方は、弁護士費用等の立替制度(法律扶助)を利用できる場合があります。
ひとり親家庭サポートセンター(各自治体)
市区町村の福祉担当窓口や都道府県のひとり親家庭支援センターでは、児童扶養手当の申請、就業支援、養育費相談員の紹介など、ひとり親家庭の総合的な支援が受けられます。
まとめ
婚姻状況は、男女それぞれの所得に大きく異なる影響を与えています。男性は婚姻によって就業継続・昇進が促進される傾向があるのに対し、女性は婚姻・出産を機に非正規就業への移行や退職が生じやすく、特に離婚後のひとり親(母子世帯)では所得が著しく低下します。
2026年現在、育児・介護休業法の改正、女性活躍推進法の賃金格差開示義務、児童扶養手当の拡充など、格差縮小に向けた制度整備は着実に進んでいます。しかし、無償ケア労働の偏在、養育費の不払い問題、婚姻状況別統計の精緻化といった課題は依然として残されています。
婚姻状況別の所得格差を解消するためには、職場における男女の待遇格差の是正に加え、家庭内の役割分担の変化と、ひとり親を経済的に支える制度の実効性の向上が不可欠です。具体的な状況については、弁護士や支援機関への相談をご検討ください。
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よくある質問(FAQ)
- Q1. 母子世帯と父子世帯では、所得にどれくらいの差がありますか?
- 厚生労働省「全国ひとり親世帯等調査2021年」によると、母の就労年収の平均が約272万円、父の就労年収の平均が約518万円で、約246万円の差があります。この差の主な要因として、婚姻中の就業形態の違い(父は正規・フルタイムが多く、母は非正規・パートが多い)が挙げられています。
- Q2. 結婚すると男性の収入は上がるのですか?
- 統計上、有配偶男性の平均収入は未婚男性を上回る傾向が確認されています。ただし、これは婚姻そのものが収入を上げるというより、就業継続率の高さや配偶者が家事・育児を担うことで就労集中できる環境が要因として挙げられています。近年は男性の育休取得が増え、こうした傾向は変化しつつあります。
- Q3. 養育費を受け取れていない場合、どこに相談すればよいですか?
- 養育費の不払い問題は、法テラス(0570-078374)や各市区町村の養育費相談員、都道府県のひとり親家庭支援センターに相談できます。家庭裁判所での調停・審判や強制執行(財産の差し押さえ)という法的手段もあります。具体的な手続きは弁護士への相談をご検討ください。
- Q4. 未婚のシングルマザーは、児童扶養手当を受け取れますか?
- 未婚で子を持つシングルマザーも、一定の要件を満たせば児童扶養手当(児童扶養手当法第4条)の受給対象となります。婚姻歴の有無は問われません。ただし所得制限があります。詳細な受給要件や手続きは、お住まいの市区町村窓口にご確認ください。

